クラスタリング構成の実現によりPHPサーバのスケーラビリティを大幅に向上「Zend Platform v2.1 日本語版」をリリースしました

ゼンド・ジャパン株式会社
PHPとオープンソース・ビジネスを推進するゼンド・ジャパン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:鈴木義幸、以下ゼンド社)は、PHPサーバの機能を増強し、Enterprise環境に対応させるソリューション「Zend Platform(ゼンド・プラットフォーム)」の機能を大幅に強化した「Zend Platform v2.1 日本語版」をリリースしました。Zend Platform v2.1 日本語版 に搭載している画期的な新機能「Session Clustering(セッションクラスタリング)」によって、複数のPHPサーバで構成されるサイトの構築が、容易でリーズナブルに行えるようになります。
Zend Platform v1.1 日本語版は、PHPサーバをEnterprise環境に導くソリューションとして本年1月にリリースされました。このバージョンには、「PHPサーバでの問題発見と再現さらに解決」「高速化」「Javaとの効率的な連動」「複数サーバの一括管理機能」を搭載していました。これによって、導入設定から運用監視まで、シームレスな管理環境を実現しています。
Zend Platform v2.1 日本語版は、前バージョンが実現した機能を踏襲するとともに強力な新機能であるSession Clusteringを搭載しました。Session Clusteringは、複数のPHPサーバで発生したセッション情報(Webブラウザとの接続情報)を共有できるようにしました。
ある程度の規模のサイトになると、アクセス量の増加(またはアクセス集中)や障害対策のために複数のPHPサーバを導入します。その場合、ロードバランサ等を使用して、複数のPHPサーバにアクセスを分散する構成が一般的です。このような構成をPHPサーバの「クラスタ構成」といいます。
しかし、PHPサーバは、セッション情報をPHPサーバ毎に管理しています。そのため、クライアントのアクセスは、最初に接続したPHPサーバに接続するようにロードバランサを設定する必要があります。しかし、何らかの原因(PHPサーバの過負荷状態やダウン)で、別のPHPサーバに接続してしまうとセッション情報がないため、それまでの処理を継続できない場合があります。
新機能のSession Clusteringは、クラスタ構成のPHPサーバ間でセッション情報を共有するため、どのPHPサーバでも一貫した処理を実現します。しかも、 Session Clusteringは、PHPコードを何ら変更する必要はありません。PHPサーバ側の設定のみで利用することが可能です。
クライアントのアクセスを最初に接続したPHPサーバに割り振る機能は、高機能なロードバランサでなければ実現できませんでした。しかし、Session Clusteringによって、低機能なロードバランサでも全く問題なく運用できます。
ゼンド社は、Zend Platform v2.1 日本語版により、優れたコストパフォーマンスでPHPサーバのクラスタ構成を推進します。また、既にPHPサーバのクラスタ構成で運用しているサイトに対してもZend Platform v2.1 日本語版を提案し、より確実なクラスタリング構成を実現します。
■Zend Platform v2.1 日本語版の機能
- Session Clustering (新機能)
複数のPHPサーバ間でセッション情報の共有を行います。 コードの変更無しに複数サーバ間でセッション情報が共有できます。 Session Clusteringの登場によって、PHP環境のスケーラビリティおよびアベイラビリティを極限まで高めます。 - PHP Intelligence (既存機能)
PHPサーバの様々な事象に対する「しきい値」を設定し、アラートとして管理を実装しました。これによって、サーバの異常挙動をいち早く検出できます。PHPサーバ上で発生した異常(エラーや異常値)は、管理端末にて一括管理できます。
また、エラー発生時の環境を保存することにより、問題解決時に再現することが可能です。さらに Zend Studio 4.0 と連携して事象の再現が可能であり、素早い問題解決に向けた環境を提供します。 - アラート情報の蓄積にMySQLを採用 (新機能)
アラート情報を蓄積するデータベースにMySQLを採用しました。MySQLは、Zend Platform v2.1 日本語版 とともにインストールされるので、改めてインストールする必要はありません。 - PHP Configuration Control (既存機能)
複数サーバの環境設定を1台のZend Central(管理端末)にて設定と管理が可能です。管理端末は、WebベースのGUIを採用しており、複雑なインストール処理は不用です。
また、Zend Central(管理端末)と各PHPサーバ間は、SSLなどの暗号化通信による接続も可能です。現時点では、英語表記GUIとなっておりますが、日本語版の開発に着手しており、完成と同時に日本語GUIでの提供を開始します。 - PHP Performance Management (既存機能)
PHPスクリプトのキャッシュ機能/データ圧縮機能/コンテンツキャッシング機能/Zendダウンロードサーバなどの PHPサーバの大幅な高速化を実現します。これらは、下位製品で既に多くの実績があるZend Performance Suiteのテクノロジを随所に活用しており、同等の高速化を実現しています。 - PHP/Java Integration Bridge (既存機能)
PHPは、言語レベルでJavaを呼び出すことが可能です。しかし、呼出し毎に Java VM(インスタンス)が起動する為、多大なシステム資源を消費してしまいます。
Zend Platformは、Javaアプリケーションとのブリッジとして、1つのJava VM (インスタンス)で複数の連携を実現します。これによって、際限ないシステム資源の大量浪費を抑えます。 - PHP4.4.x 対応 (新機能)
10月30日に発表されたPHPセキュリティホールに対応したPHP 4.4.xに対応しています。
■実行環境
- プラットフォーム
Linux glibc x86, x86-64 (AMD64/EMT64)
対応デストリビューション(RedHat Enterprise Linux, Fedora Core, Suse Linux Enterprise Server)
Sparc Solaris 8 以降
FreeBSD 5.4, 5.5 - PHPバージョン
4.3.9 以降, 4.4.x, 5.0.x - Webサーバ
Apache 1.3.x
Apache 2.0.x (compiled in prefork mode のみ)
Zeus - Webブラウザ
MS Internet Explorer 5.5 以降
Netscape 7 以降
Mozilla 1.7 以降
Firefox
■価格体系
- 通常ライセンス(使用期限なし)
Zend Platform 1cpu 480,000円 12月29日までキャンペーン価格398,000円
Zend Platform 2+cpu 780,000円
*1年間のアップグレード版提供を含みます。
年間アップグレードサービスは、製品定価の20%です。
*上記金額に消費税は含まれません。 - 1年ライセンス
Zend Platform 1cpu 180,000円
Zend Platform 2+cpu 280,000円
※記載されている会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。